柏の住宅
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- 2008
郊外住宅地に建つ住宅である。できるだけ敷地を有効に使って平屋でゆったりとした空間を作るために、中庭も室内に取り込んだような平面計画とした。室内外を問わず段差なく広がる床面と、2.4mの高さで水平に広がるコンクリートの天井面は、空間の連続性を強調している。その天井面にはいくつもの四角い穴が開き、その穴から光が降り注ぐようにした。それらは、巨大な光源という意味ではすべて同じように感じられるが、それぞれの大きさや高さは異なり、中庭上の穴だったり、トップライトを持つ吹き抜けだたっりするために、入ってくる光の性格も異なる。床仕上げの変化とともに天井面からの光の変化は、連続する空間の中に場所の個性を与える。
巨大なRCの天井面を支えるために、中庭に面したガラスを支持するマリオンは、すべて鉛直力を支えるスチールの無垢材である。一方水平力は建物周囲に配置された小部屋周りの壁が負担する。RCスラブ上部にある吹き抜けなどのためのボックスは、対比的な軽快さを表現し、構造の負担を軽減するためにS造とした。
室内外にかかわらずそれぞれの穴からの光量をある範囲内に納め、また室内に対する日射負荷を調整するために、壁面仕上げの色やトップライトの大きさを調整した。夏期の熱負荷が大きいトップライトは、ブラインドによる日射調整と上部だけでの給排気が可能である。
所在地: 千葉県柏市
構造: RC2F
建築面積: 229m2