写真 © Masao Nishikawa
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写真 © CHOP+ARCHI
図面 © CHOP+ARCHI

熊谷の家

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場所
埼玉県熊谷市, 日本
2023

人類学者ジョージ・マードックによって名付けられた「核家族」という形態は、戦後、日本の基本的な家族形態を担ってきた。
しかし現代社会において、核家族の割合は低下の一途を辿っている。
家族を一つの運命共同体的な「塊=核」と強いる内圧から、人々は逃げつつあるのかもしれない。
であるならば、住宅という「塊」もまた変容しなければならないだろう。
 
そこで家の中心部から十時型にヴォイド(空気層)を配することで、「塊」を分割させることを考えた。
できた空間は、「田の字型」間取りを想起させる。
日本の伝統的な「田の字型」(それはしばしば各スペースを過剰に繋ぐ)に対し、
このヴォイドは4つのスペースの緩衝地帯となりながら、一方で相互の、そして外部環境との接続を可能にする。
内圧から事物を保護するエアークッションのように、家族のひとりひとりに同一化を強いる摩擦を緩衝する。
空気によって仕切られる事により、どこか柔らかでバランスの良い安定感を与えてくれるだろう。

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