TERMINAL
プロジェクト一覧に戻る- 場所
- 東京, 日本
- 年
- 2015
敷地周辺は東京屈指のエリアとして知られる港区青山。30代の建主夫妻は袋小路の奥に併用住宅を建設し、賃料収入を得ながらの生活を求めた。地下1階と1階の一部を賃貸オフィスとし、2、3階をオーナー住居とする計画だ。
あくまでオフィスとしてのシンプルなファサードを実現するため、北東側道路面には40ミリの杉板型枠RC打ち放しの壁面と、溶融亜鉛メッキリン酸処理のルーバー材とハーフミラーガラスを組み合わせることで洗練された印象とした。地下1階のオフィス部分にはドライエリアを介して北東側の拡散光が充満し、1階は大きな窓ガラスのある路面ギャラリーとして機能する。
住宅内部は折り返し階段が建物の中心を貫き、1階玄関から塔屋まで連続することで階段室を介した自然光が降り注ぐ。2階の主寝室や客室からは南側中庭のシンボルツリーが望め、都市に居ながら自然と触れ合うことが出来る。
3階の西側には天井の高いリビングキッチンと、東側にはダイニングを兼ねたライブラリーをワンルーム状に配置することで家族が互いに気配を感じつつリズミカルな生活が堪能できる。
中央階段に面して設けた構造壁により緩やかに分節された空間には回遊性が生まれ、適度な距離を持ちながら親密な関係性をつくりあげている。界隈を一望できる屋上にはウッドデッキを敷き詰め、アウトドアリビングとしてバーベキューなども楽しむことが可能だ。