クル | KURU Co., Ltd.

敷地は熊本駅から車でおよそ10分ほどの閑静なな住宅街の一角。婚礼事業を手掛ける株式会社ノバレーゼの都市型の完全貸し切り型結婚式場MONOLITHシリーズの一つとして、熊本モノリスを設計しました。

テーマは「水の国・熊本」。敷地手前にメインとなる建物を配置し、その奥に大きな水盤を持つ中庭を計画。水盤内に水面よりも一段下がったチャペルを
浮島のように配置し、水盤が滝となって落ちる様をチャペルから望む計画としました。チャペル内部からは、石張りの垂れ壁が大きく視界を絞ることで住宅街の中にあってもそれを感じさせることなく、中庭の植栽と青空の映る水面、そして光を受けてキラキラと光る滝に三方を囲まれた特別な空間となるようにしています。

この三方の滝をドラマチックに見せるために、チャペルの四隅には柱を設けず、チャペル入口と外部の塀内部に埋め込んだ計4本の柱で支えた二本の梁で、天井と四周の垂れ壁を吊る構造としています。これにより、チャペルの四隅はガラスを突き付けて納めることが可能となり、チャペル内部からの景色がよりパノラミックに表現できました。

また、エントランスには県花のリンドウをモチーフとした直径５ｍの大型照明を配し、敷地入口に植えた県木のクスノキと共に水の国・熊本ならではのモチーフが列席者を迎える演出を計画するなど、随所に水の国・熊本をテーマとしたデザインを計画することで、熊本らしさを随所に取り入れた設計となっています。