リーフチャペル
Yamanashi, Japan
- Architekten
- クライン ダイサム アーキテクツ
- Standort
- Yamanashi, Japan
- Jahr
- 2004
南アルプスや八ヶ岳の美しい緑に囲まれ、遠くは富士山まで望める絶景の地である山梨県の小淵沢にあるリゾートホテルの敷地の一角に計画されたウェディングチャペルである。
チャペルの形状は2枚の葉っぱをイメージしている。1枚がガラス、1枚がスチール。それらが地上に舞い落ちて柔らかく重なり合った様子を連想させる。繊細なレースパターンの施されたガラス屋根は藤棚がモチーフで、屋根を支えるスチールパイプの曲がり梁は葉っぱの葉脈を思い起こさせる。
もう一方のポリカーボネートキャッピングされた約4700個の穴を持つ真っ白なスチールの葉っぱは、繊細なレースで出来た新婦の冠るベールのイメージ。穴を通り抜けた光が室内側の白い膜面にも光を落とし、不思議なダブルレイヤーのレースパターンを生む。日中、時間の経過とともに太陽の光もその角度を変え、それに伴ってこの膜面に生み出される無数の異なる光のレースパターンは見る人に驚きと不思議さを与えるバックグラウンドとして挙式に花をそえる。
式のクライマックスで新郎が新婦のベールを上げて誓いのキスをする時、まるで魔法をかけたかのようにチャペルもそのスチールのベールが開き上げ、池の水面のゆらめきや木々を抜ける風音といった魅力的な自然が目の前にその姿を現す。実際にはスチールのベールは約11トンもあるのだが、そんな重さを感じさせずにまるで布切れででも出来ているかのように軽やかにそして静かに約40秒かけて持ち上がる。
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