多孔体:2畳 ⊂ 4.5畳
Back to Projects list- Year
- 2018
- Team
- Ryumei Fujiki, Yukiko Sato, Yu Ohno, Seiya Ueki, Kento Watanabe, Yuta Kimura, Shun Takimoto
この作品は、2018年夏に開催された「大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレ」の特別企画展である「2018年の〈方丈記私記〉」展に出品したものです。国際公募により300近い応募案の中から選ばれました。四畳半の中に二畳の茶室が入れ子状に埋め込まれた構成となっています。この展覧会で建築家に求められたのは、20世紀に支配的だった均質空間という概念をどのように克服しうるかというテーマに、四畳半という限られたスペースを使って答えることでした。
わたしたちはこの難しいテーマに対して、1.「空間を歪ませる」≑「空間にむらをつくり出す」、2.外部の環境を遮断するのではなく環境に応答する建築とする、という方針で臨みました。具体的には、トンボの羽や動物のなわばりなどに見られるボロノイ図形を骨組みのパターンに用いて空間を歪ませ、また、必要に応じて開いたり閉じたりする、外部の環境とやり取りするための数多くの孔を備えた、生き物の様な建築を提案しました。訪れた人がこの茶室の中に入ると、それを感じて、Breathing Pleats(呼吸するひだ)と名付けた孔が呼吸するように開閉し始める仕組みとなっています。
イタリアのデザイン賞A' Design Award 2019 のアート部門で[銀賞]を受賞しました。